選手層の厚さ

7月は育成登録の最後で、球団は育成枠以外では基本的に70名の選手しか抱えることができない。

したがって、その年の戦力として誰が良いのかを選抜し、積み重ねてくるわけだが、しかし、それはどのチームも同じこと。

その優劣はある意味、選手層の厚さというところに跳ね返ってくるところがある。

7月5日のベイスターズ戦、すべての打点を熊谷があげる活躍を見せた。

熊谷はユーティリティープレーヤーとして知られる。足は速い。内外野、捕手以外は全部やれる。大山に代走が出たとき、1塁を守ったのは熊谷だった。そうか、熊谷は一塁もできるのか、と思ったものだ。

代走の植田もそうだが、実は彼らは毎試合同じルーティンをこなしながら、次の出場機会を狙っている。ここが他の選手とちょっと違うところだろうと思うのだ。

何もすべての守備をこなさなくても、得意な守備でがんばってあとは打力で勝負する、ということもあるだろう。しかし、守備をカバーするところが広ければ、出場機会が増えるのも事実だ。植田が中野の代わりにセカンドに入ったのも記憶に新しい。

一軍のベンチ入りは31名と決められている。したがって、どういう戦力を入れるか、どのチームの首脳陣も悩むわけだが、コツコツとやって出場機会を狙っている選手がいると、こういう試合ができるのだと思った。

これで小幡もウカウカはしていられない。やはり打たないとね。

植田が国内FA権をとったというのも、うれしい話だ。

しかし、レギュラー陣がしっかりしていると、こうでもしないと試合に出られない、というのは一理あるかもしれない。岡田はレギュラーを固定して使っていたが、その結果がこうなのかもしれないとふと思った。